もりいくすおのヤングレポート

げんさく

2024 年 1 月 30 日

以前、なかよしの漫画家さんから自分の作品がアニメになるにあたっての不安を聴かされたことがある。
わたしは「視聴者だってバカじゃない。たとえアニメの出来が悪くたって、原作とは別物と見ているさ」と概略そのようにアドバイスした。「赤塚先生の天才バカボンなんて放浪者(バガボンド)のパパに職業あたえてんだからねえ」
と、続けると
「赤塚先生はヒット作品がいくらでもある。でもわたしにはこれしか無いのだ」
と頭を抱え、氏の不安は一向に解消されないようだった。

エレベーターにて。

●攻防はアニメが始まっても続き、間に入った出版社の編集さんも大変そうだったが、やはり原作者の消耗はすさまじかった。日本では成功例の多いアニメ界でさえコレだ。
原作者が納得することを念頭にして制作を進め大成功した実写版「ONE PIECE」を目の前にしておきながら今回のありさまは呆れる。テレビの衰退にいっそうの拍車をかけるんじゃなかろうか。
ともかく、そもそも失敗が多い「漫画の実写化」なんだから、どれほどの慎重さが必要か、今回の事件が良い道標になったらといいなと思う。
(後日の自分へ:記事は「セクシー田中さん」の事件を受けて)

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