もりいくすおのヤングレポート

やまだ

2013 年 10 月 6 日

彼の監督作品は好きだが、インタビューの厭世的な物の言い方が気に入らない。
「昔は良かった」という点は全面否定しないが、東京五輪以降に生きる人間が「不幸」とは失敬千万。
こういう懐古趣味の老人がちょいちょいいるが、エアコンは無く、セクハラ、パワハラの加害者のほうが大いばりで、いじめや借金苦で死ぬ人がニュースにもならず、タチの悪い連中が横行し、モラルやデリカシーが無い「あの頃」、いろいろガマンして泣き寝入りする人達を捕まえて「慎ましやかに生きてて美しかった」だなんて、30代で成功した監督が庶民をファンタジーに見た「上から発言」もいいところ。
放射能より企業が隠す公害に満ちた世の中は死がもっと近かった、そんな「あの頃」” のほう “が現代よりイイとはまったく思わない。
良いところも悪いところも、どの時代もどの国にもあるのだ。

作品は好きだがなあ…

作品は好きだがなあ…

●んま、大好きな寅さんも、それ以前のハナ肇のシリーズのキャラも、他者に迷惑をかけて生きていく人の話だった。
山田監督は源流はアンモラルなのかもだなあ。