「ジャックと豆の木」

(1974年 グループ・タック 日本へラルド映画製作)
杉井ギサブロー監督

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当時の宣伝フィルム

これはミュージカルアニメ映画で、いろいろすごいんだがこれについて語られてるのを聞いたことがない。
70年代に先人たちの勇気ある創作物にバシンバシンとトラウマ・パンチをあびてた私にとっては、これにもドカンと一発くらった。

劇団四季がブレイクするにはまだ10年ほど必要だった
「日本ミュージカル不作」(?)の70年代に、「それじゃアニメでミュージカルをやったろうやんけ!」と作ったのがこれだと、当時のパンフで音楽構成の阿久 悠が語っている。
作詞は全部、阿久 悠がやってて、
作、編曲には三木たかし、都倉俊一、井上大輔があたっている。
これってもう、当時の超~ヒットメーカーなのである。
当時の歌謡曲にしびれてた私が無条件に映画内の20曲あまりの曲にとりつかれたのは自然でしょう。
当時のLPは傷だらけです。

アニメ的には原画4万~5万ていうのが多いのか少ないのかわかんないけど、とにかくMGMのギャグアニメみたいな演出が随所にあったりして初めから終わりまで楽しい。
監督の杉井ギサブローはいつも演出が斬新すぎてオモシロイのにウケないテレビ漫画(ex: 悟空の大冒険)を作ってた人だ。

内容は童話「ジャックと豆の木」が基本だが、雲の上の設定が「でっかいオッサンの独り暮らし」から「悪魔にのっとられた雲の上の妖精のお城」に変わっている。
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勇気ある男の子がキスをすればお姫様の魔法がとける

で、声の出演がすごくて、
ジャック・・・市村正親!!!!!!!!!!
城をのっとった魔女・・・樹木希林!! !!
両親を殺されて魔法で狂女にされた姫・・・山本リンダ!
わき役に 西村晃、上村一夫、久野綾希子、 左とん平
そーそーたるメンバーが歌って踊る! (踊るのはキャラか)

うもらせるにはもったいないナンバーの数々なので劇団四季が子供向けに舞台化してくれないかなあ。
もともとからんでそうなんだし。