もりいくすおのヤングレポート

ずーむかぶき

2020 年 7 月 11 日

松本幸四郎の音頭で始まったオンライン歌舞伎鑑賞「図夢歌舞伎(ずぅむかぶき)」観てみた。仮名手本忠臣蔵5〜6段目。
カメラやマイクが役者に近く、これまで気付かなかったいろいろが見えてきて楽しい、不思議な臨場感。
なにかと資料集めしたい、くすおには贅沢なリリース。
また、オンタイムにチャットで観ている人たちの感想が見られるのは、音声ガイドの向こうを張れる有益さがある。(つまり、そのぶん芝居には集中できない)
イノシシに掛け声(文字だけど)がかかるのは初めて。笑

イノシシもあーちゃん。

●しかし、ソーシャルディスタンスを気にしてなのか、たえず登場人物に誰も近寄らない。おかるが連れて行かれる時も、おかやの悔みも勘平が死ぬときも、画面に一人ぼっちなのである。
また、ネット配信のコンプライアンスからか、流血シーンに配慮?があり、定九郎の吐血は顔のアップで、滴った血は太腿に落ちず、勘平のハラキリも顔は白いまま。
で、50分のダイジェストなので千崎弥五郎と原郷右衛門は、不破数右衛門に集約。源六その他大勢はカット…
なんていうか、この「実験」に付き合える(&幸四郎を応援する)粋人でなければ、支払いが惜しくなることも?
生配信をうたってる割には、市川猿弥の口上人形以外は全部録画なので、今日のようにトークが無いと、ライブ感がさらに削られる。ただ、準備や構成、編集にはすごく手間がかかっている。(税込み3,700円)